【UAB勢禁止】UAB勢と呼ばれるサバゲーマーを巡る問題について
サンダーコマンドスというサバゲーフィールドで「UAB勢禁止」というツイートが行われたことを巡りサバゲー界隈で様々な議論が行われていました。
この件について、自分の考えの整理を兼ねて纏めたいと思う。
まずはじめに「UAB勢」とはそもそも何なのか。
ここから整理していきたいと思う。
[UABとは]
UABとは「Ultimet Airsoft Battle」の頭文字をとった競技名、もしくはその競技が行われる大会及び、企画管理を行っている団体名のことである。
海外で行わるスポーツ、「ペイントボール」に着想を得た完全対象型のエアソフトガンを使用した競技であり、フィールドの形状からエアソフトガンの仕様についてまでこと細やかなルールが決められた競技である。
殲滅戦やカウンター戦など複数のルールを総括したサバイバルゲームと違い、UABというのは一つのルールを持った競技である(ただし、参加人数などの違いで細かい違いは複数はある)。
また、フィールドのオブジェクトが完全に対象でなければならないため、UABを行うためにはそれらを可能とする設備のあるフィールドに限られる。
これらについてはいくつか公認のフィールドがあるようだ。
http://uab-airsoft.com/official_field/
[UAB勢とは]
サンダーコマンドスのツイートにもあった「UAB勢」という言葉、実は上記で説明したUABとは全く関係のない使われ方がしばしば行われているように思われる。
「UAB勢」とは詰まるところ「スポーツ系エアソフター」のことを意味する。
スポーツ系エアソフターと私は勝手に読んでいるが、これは実銃を模したエアソフトガンを使った遊びの中でも、特に遊びやすさ、ゲーム性を重視したプレイスタイル、もしくはファッションスタイルをとるサバゲーマーの事を私はそう呼んでいる。
特徴としては、サンダーコマンドスのツイートにもあった肩にストックをつけない、もしくは浅くつけて肘を極端に内側に折り畳み小さく構える「ペイントボール」の撃ち方に似たシューティングスタイル等がよく上げられる。
「カマホモクイックショット」等の蔑称で呼ばれることもあるが、あまりにも品がない呼称なので悪意がないのであれば使用しない方がよい呼び方だと覚えておきたい。
[UAB勢という呼称について]
上記で「スポーツ系エアソフター」のことと説明した通り、UABとはあまり関係がない。今でこそSpeedQB(日本公式Twitter:https://twitter.com/japan_speedqb)など別のエアソフトスポーツが有名になっているので、UABがジャンルではなく1大会の名称だとわかりやすくもあるが、スポーツスタイルが人気になり始めたころはUABぐらいしかなかったため、「UAB勢」という呼称が定着してしまった事が現状である。
いわば「電気ケトル」を「ティファール」と呼んだり、「ステープラー」を「ホッチキス」と呼んだりしてしまうことと同じである。
オキサバのYoutubeの動画でも説明されているが、UAB勢と呼ばれる人間のほとんどがUABという大会に関わっておらず、大体がただスポーツ系スタイルで遊んでいる人間のことを指している。
https://www.youtube.com/watch?v=fDbawXHrVjY
勿論中にはUABプレイヤーが問題を起こしているケースもあるが、基本的に見た目や素行だけでUABプレイヤーかどうかを判別するのは難しいと思われるので、UAB勢という呼称は避けるべきだと思っている。
この呼び方の些細な違いは、我々も普段BB弾を発射する「エアソフトガン」と高圧ガスで鉛玉を発射する「エアガン」の違いで辛酸をなめさせられているのだから、軽んじるべきではないと感じている。
[軍装勢とスポーツ系の対立について]
筆者はどちらかといえば軍装勢に近い(厳密にいえばLE方面なので軍ではないが)のだが、この記事ではややUAB勢と呼ばれているスポーツ系に肩入れをする記事を書いてしまっている。
しかしながら、私はスポーツ系のスタイルは正直なところ苦手である。
ガスチューブのないARも夢もかけらもないギアボックス丸見えのアッパーも、かっこよくない構え方も、ぴちぴちタイツな格好も、ド派手な色も、よくわからんマスクも何もかもが趣味ではない。なのでスポーツ系を毛嫌いする気持ちについてはわからないでもありません。
しかし、だからと言って彼らを一くくりに「〇〇勢」と呼んで、一部人間達の不躾を全体の問題のように扱うべきではないと思うし、ましてやフィールドが特に禁止しているわけでもないにも関わらず定例会に来るべきでないなどとは思わない。
「嫌いと思う気持ち」は内心の自由で認められ、「嫌いと表明すること」は表現の自由で認められています。しかし、嫌いと表明することはだれかを傷つけ怒らせる可能性が高いことは改めて忘れないようにすべきだと思います(先ほど私もスポーツ系の嫌いなところを書きましたが、必要な情報かと思いましたのであえて書きました。不快になられた方には申し訳ありません)
といっても、筆者はミリオタ全般が苦手でかなり多くの人をブロックしているし、女性サバゲーマーにおいては少し過去に色々あり(といっても非常にしょうもないことですが)「あいつら男所帯で甘やかされた糞」だと思っているので見境なく見つけ次第ブロックしたりしているのですが…
と、まあ見たくないものはブロックしましょう。嫌いなものを嫌いなことに正当な理由を求めるのは不毛ですし、それを発表すればいずれボロがでます。偏見を持つなと言っているわけではないのです。
偏見である自覚を持ち、発言に気を付けましょうという話です。
[この件に関して目にする意見について]
このUAB禁止問題に関して色々な意見があったのでコメントしてみたいと思います。
何かこの記事についてもあればそれらにも触れられたらと思います。
「サバゲーとは本来軍装した人たちが~なのでUAB勢はUABのフィールドに行けばいい」
みたいな意見が多くみられますが、見た目を気にされるのであればあなたこそドレスコードのあるイベントに参加すればよいのではないでしょうか?
本来とおっしゃられていますが、MGC全盛期のころにはすでに軍装としては何の役にも立たないベレッタM93Rが大人気でしたし、あのころにはすでにBB弾をぶつけ合うゲームとしての見られ方が主流だったように感じます。
逆に、インターネットの普及によって似た趣味の集まりは行いやすく、より厳密なリエナクトイベントなどのドレスコードのあるイベントも行われやすくなっています。
ぜひともそのようなイベントに参加されてみてはいかがでしょうか?
そこにスポーツ系がいたら、その人は本当にやばい人なのでスタッフに言いましょう(直接指摘するのは多くのフィールドやイベントではタブーですのでお気をつけて)
「UAB勢が片方に固まると一方的になって楽しくない」
スポーツ系は上手い下手と罵りあうのは非常に不毛なので、スポーツ系のサバゲーが強い(上手い)と仮定した上で自分の考えを書いていきます。
不特定多数の人間が集まる場では、力量差が生まれてしまい不満が発生してしまうことはよくあることだと思います。
シーズン始まったばかりのAPEXなんて前シーズンサボってた人がブロンズから始めるので始めたての私はなすすべもなく蹂躙されてしまいクーラーの温度を24度に設定することになりました。
さて、この力量差があるとつまらないという話についてですが、これについてはごもっともだと思います。
しかしこれに関しては打てる手が限られていまして、フィールド側がお願いしてチームを分けてもらうのが一番簡単な対策かと思われます。
まあ、一緒に遊びに来て分けさせられるのは嫌ですが、フィールドの指示にはおとなしく従いましょう。
「UAB勢が強すぎて初心者がかわいそう」
先ほどの話に関連して見かけた意見です。
「リエナクトイベントに行きましょう」同様、初心者向けイベントをお勧めしてあげるのも手かと思われます。
サバゲーの定例会はレート(MMR)のないフリーマッチングだと割り切ってください。
コンピューターゲームと違ってサーバーでサバイバルゲームのスコアを管理することもできないので上手さで参加資格そのものを分けることは非常に困難だと思います。
スポーツ系でなくても、筋トレをしたムキムキのタクトレおじさんなんかだってめちゃくちゃ強そうですしスタイルで決めつけるのはナンセンスです。
筆者自身、初心者を誘うとフル装備をみて「足を引っ張るかもしれません」としょっちゅう言われますが、リモートワークと年齢のダブルパンチに追い打ちをかける無意味に重い装備類で全く動けないです。見た目で判断するのはとても難しいです。いいギアを着たら強くなれるわけではないのと同じですね。グッチギア万歳。
「強くていやとか甘え、強くなればいいじゃん」
スポーツ系の肩だけを持つのは筆者としてもあれなのでスポーツ系擁護のコメントについても触れます。
上記で話した通り、力量差のあるゲームは楽しくありません。
そして、ゲームとは誰しもが努力して上手くなることに楽しみを感じているわけではないです。
コンピューターゲームの話になりますが、上昇志向はなく、適正レートで接戦を繰り返すだけで満足する層も多くいます。もっとも、繰り返すうちに上手くなっていくことはありますが、これらは目的ではなくあくまで結果としてついてきたものです。
人に上手くなることを強要することもまたマナー違反だと思います。
「楽しくないならうまくなればいいじゃんって言ってるだけで強要ではない」と思いかもしれませんが、楽しむためには上手くなれは楽しみたい人からすれば強要以外の何物でもありません。
そもそもゲームバランスが悪いが故の問題を1プレイヤーに責任を負わせること自体ナンセンスなので詭弁もいいところです。
そもそも遊びにきて「甘え」なんて言われたくありません。接待プレイをしろとは言いませんが、お互いに納得いく落としどころをフィールドさんにはぜひ見つけていただきたいし、我々もそういう答えを探せたらと思います。
ウマ娘と著作権の非親告罪について
ウマ娘に登場するセイウンスカイやニシノフラワーの元馬主(既に該当の競走馬は亡くなってるためあえてこう表記します)西山氏が、Twitterでの二次創作に関する論争を巡ってまとめと結論をブログにて発表しました
西山オーナーは、セイウンスカイやニシノフラワーがもとになっているウマ娘で、エッチな創作物を勝手に作られたら嫌だと思うのかな?
— 柏つみれ (@kashiwa_tsumire) April 23, 2021
馬主でもペットの飼い主でもないので、気持ちがうまく想像できない
エロ漫画などの成人向け表現って、人によって好き嫌いが激しいからなぁ
この段階では成人向けコンテンツの作成に対して、あくまでも西山氏個人として気持ちでは問題ないと答えている。
柏つみれ氏も別のツイートで説明しているが、ウマ娘の権利者ではない西山氏への許可のつもりはなく、あくまでも馬主への配慮として気持ちとしてどうなのかが疑問だったと言う内容であり、西山氏も「わしは」と個人的なものとして答えている所からもこの認識に相違はないように見える。
2.問題の引用リツイート
このツイートに反応したウマ娘成人向け肯定派がいたりもしたが今回はその周りは省略させていただくとして、問題はこのツイートについたTRS2__氏(アカウント削除済み)の引用リツイートである
これに困った西山氏は「わしは全然OK」と言うツイートを削除、許可も撤回し、中華料理店での出来事とともに一時的に二次創作全般を禁止すると言う騒動となった。
3.結末
その後、しばらくして公開されたのが冒頭のアメブロである。
諸々の発言は削除の後撤回し、「成人向けコンテンツのみ禁止、それ以外に関してはサイゲームスの意向に従い常識の範囲で問題なし」とした。
ここまでがことの顛末であり、現状であるわけだが、件のブログにはいくつも不可解な点があり、このブログを開設するに至った。
[ブログの疑問点]
気になる点はまとめると下記3つ
1.西山氏の経緯説明が事実と異なる
2.二次創作の意味がおかしい
3.成人コンテンツ禁止の理由が不明
1.西山氏の経緯説明が事実と異なる
西山氏のブログによると経緯はこう説明されている
元のツイートを削除してしまったので正確な引用は困難と思われるため、多少の間違いは致し方がない。
しかし、ことの順序が完全に入れ替わっており、まるでさも「自分はエロに対しては一度も許可を出していないにもかかわらず、拡大解釈した人がエロをOKだと言ってきた」というストーリーに書き変わってしまっている。
さらに言うと柏つみれ氏はこの際一度も二次創作という言葉も使っていない。
ちなみにこの「エロゲー」という単語についてだが、これはおそらくTRS2__氏の「エログロ」を間違えて記憶してしまったことが原因と思われる。
最終的な判断に従おうとは思うものの、ここまで言ってないとされてしまい、ましてや自分から関わって置いて厄介者の様に言われてしまうのは流石に困惑してしまう。
2.二次創作の意味がおかしい
なるほど、その使い方を調べてしまったかと言ったところですね。
二次創作という言葉自体が造語であるため明確な定義があるわけではないですが、創作物ではないニシノフラワー達オリジナル競走馬を一次創作と呼ぶことは一般的にはあり得ません。
そうでなければ全ての現実世界でのフィクションはこの地球という一次創作を引用した二次創作というややこしいものになってしまいます。
この手の言い回しはけものフレンズの吉崎観音先生の「本物の動物が原作者」というジョークともとれる思想を元ネタに産まれた一種のミームだと思われます。
https://www.google.co.jp/amp/s/webnewtype.com/report/article/104436/amp/
しかし、この様なルールの話においてはややこしくするだけなので使われないのが一般的でしょうが、この手の話に詳しくない西山氏であれば勘違いをしてしまっても致し方ないでしょう。
3.成人コンテンツ禁止の理由が不明
これは直接ブログに理由が記載されているわけではないですが、禁止とした根拠はこちらのツイートに記載されています。
朝起きたら、Twitter一位。驚いた!
— 西山茂行 (@seiun0005) April 23, 2021
・調べたら、ウマ娘は全年齢対象なので、全年齢対象となる2次創作はどうぞ。(R指定になるようなものはダメ)
・作品や運営のことはわからず、これ以上は答えようがないので、運営会社から他にお願いやガイドラインがあれば、それに従ってほしい。これで終了。 pic.twitter.com/oe161hoCkf
「ウマ娘は全年齢対象なので、全年齢対象となる2次創作はどうぞ。(R指定になるようなものはダメ)」
そもそも「成人向けの二次創作の多くの公式は全年齢対象なのだがどう言うことだ…?」と思ったが、2で解説した二次創作に対する誤解を合わせると一つの答えが出てくる。
二次創作をウマ娘プリティーダービー公式そのものであると勘違いした上で成人向け二次創作を第三者が行うと言うことはどういうことか?
つまり公式を語ったエロコンテンツの制作ということになる。
1で説明したエロゲーと勘違いしているのも相まってたしかに危険度の高そうな行為に思うが実態はそうではない。
製作者、利用者、そして公式がお互いに非公式である事を前提に行われるのが通常の二次創作であり、公式と混同させる様な事を意図的に行うことは法律的にもマナー的にもNGとされている。
おそらくこの辺りの認識のずれが「公式が全年齢対象だからエロ禁止」になるのだろう。
(もっとも、公式を騙った創作は全年齢であろうが禁止だが)
これは憶測になってしまうのだが、西山氏は自信にウマ娘プリティーダービーというコンテンツについて何かを許可する権限を持っていないことは理解しているように感じるため、おそらくこのツイートが意味をすることはこうだ。
1.ウマ娘というコンテンツは全年齢対象アプリであり、成人コンテンツを扱っていないのでウマ娘としてリリースするのは禁止されているはずなので私(西山氏)としてもそれに従い許可できません
原文:ウマ娘は全年齢対象なので、全年齢対象となる2次創作はどうぞ。(R指定になるようなものはダメ)
これは西山氏の判断ではなく、あくまでサイゲームスがそう決めているのでダメとはっきりわかるよね?といった内容に感じる。
あくまでもニシノフラワーやセイウンスカイを利用した成人向けコンテンツの作成への許可依頼に対して、自身もサイゲームスの意向に従うため許可できないというスタンスか。
2.成人コンテンツ以外に関しては私(西山氏)でもわからず、また管轄外なので、サイゲームスの意向に従ってほしい
原文:作品や運営のことはわからず、これ以上は答えようがないので、運営会社から他にお願いやガイドラインがあれば、それに従ってほしい
基本的に西山氏にはウマ娘コンテンツに対して何かを許可する立場にないため、聞かれても困るというのはごもっともである。
ここまで順を追って読むと、やはりセイウンスカイとニシノフラワーのウマ娘の扱いに対する話を一貫しているように思える。
要は、主語が時折なくなるだけで、セイウンスカイやニシノフラワーの話しかしていないのである。
→エロいいですか?に対して、公式がダメだからダメとしか言っていない
ここまでがブログを読んだ私考察になります。
正直のところ、西山氏には経緯は正しく事実のみを書くべきだと思います。
また、これらのやり取りを直接西山氏がしてしまったのはあまりよくなく、
「お答えできません」「サイゲームスの意向に従ってください」とだけで済ませるべきであり、サイゲームス側も馬主への配慮を促すわりに電話一本契約書一枚で済ませ、これらの説明を怠っていたのはあまりにも怠慢だと言わざる負えません。
本来であれば、ウマ娘に関することで何か困ったことがあれば連絡・相談をする体制を整えるべきであり、権利者でない者同士がああだこうだと言い合う状況を生み出すべきではなかった。
さて、タイトルに書いている著作権や非親告罪の話へと進めさせていただこうと思う。
ここまで、西山氏には許可をする権限がないと再三書いているが、これには明確な根拠があり、すでにこの記事を読んでいる方も知っているかもしれないがおさらいをしていきたい。
[競走馬のパブリシティ権について]
これについて説明をするのを忘れてました。
ギャロップレーサー事件で馬主が勝手に名前を使うなと訴訟を起こしたけど、競走馬の名前には権利がないので棄却された事件です。
気分が向いたら少し説明しますが、ちょっと長くて疲れたので下記を読んでおいてください。
http://www.u-pat.com/body17.html
[著作権について]
意外と知られていないことではあるが、著作権はキャラクターそのものを保護しないのである。
これの詳細な説明は過去の判例からポパイネクタイ事件を参考にしていただきたい。
こちらの事件、要約すると人気キャラクターポパイを勝手にネクタイに印刷されたと訴訟をおこしたが最高裁で棄却されたという裁判である。
ちなみに最高裁の判断はまとめるとこう
・キャラクターは物語の進行(連載)の過程で生まれていくものであり、その著作物である作品外でまでキャラクター単体で著作権によって保護されることはない
・ネクタイの図画になった元のイラスト(参考にされた漫画そのもの)の著作権はあるが、その元とされた第1作の著作権の起源は切れており、これらを保護するには、該当のイラストで商品登録を行う必要がある
作品に著作権はあるがキャラクターには著作権が発生しないという結果に、後々にキャラクターと著作権を語るうえでは欠かせない裁判となっている。
ちなみに、キャラクターに著作権は発生しないとはいってもデザインには発生しているため、ライダーマン事件やスヌーピー事件などもある。
実は同人誌はグレーゾーンというのには2つの意味がある。
一つは原作者および権利者が見逃しているという点、そしてもう一つは「著作権違反で訴えることができない可能性が大いにある」
著作権はキャラクターを保護しないことと同時に「アイディアを保護しない」ということを覚えてほしい。
こちらは地獄のタクシー事件(先生、ぼくですよ事件)を参考にしていただきたい。
https://www.hanketsu.jiii.or.jp/hanketsu/jsp/hatumeisi/news/199908news.html
素人目にみても明らかなパクリであっても複製でなくアイディアの盗用だけでは著作権違反とみなされなかったという裁判だ。
同人誌の訴訟事件といえばドラえもんやピカチュウの同人誌があげられるが、
ドラえもんであれば原作のストーリーの続編という体であり、絵柄も寄せていることから明確な著作権違反とされやすいケースであり、ピカチュウに関してもそのデザインから著作権違反とされるのもわかるが、この地獄のタクシー事件の医者の姿をしたネズミの化け物はそうならなかった。(ピカチュウとおなじネズミの化け物なのに…)
何が言いたいかというと、当然であるといえば当然だが、著作権が認められるほどの独創性創作性がなければ、髪型が同じであろうが馬の耳やしっぽが生えていようが、見たことある制服を着ていようが著作権で保護されない可能性が大いにある。
そしてストーリーに関しても地獄のタクシー事件と先生、ぼくですよレベルの類似では認められない以上、公式と同人誌ではだいぶ厳しいのがわかるだろう。
だからと言って、公式の意向に背いて書くことはそもそも「ファン活動」としてどうなのか?
そういう倫理観のもとに我々は創作活動をしているということをすべての創作活動を行っている人には忘れないでいただきたくおもう。
合法だからと公式の意向にそむき創作活動を行うのはさながら私掠船免状を得た海賊だなとうまいことを思ったのでここに残しておく。
[非親告罪について]
著作権の話はあくまで前提知識のとしての説明なのでこの辺りにしておき、本題としたいのはこちらの非親告罪についてだ。
著作権侵害という罪は、親告罪というタイプの罪に当たり、要するに著作権者に訴えられない限り直ちに罪になるわけではない罪といったところだ。
逆に殺人など行えば直ちに罪になってお縄になったり罰金を科せられるものを非親告罪と呼ぶ。
「同人誌はグレーゾーンに守られている」という「グレーゾーン」の正体こそがこの「親告罪」に他ならない。
公式が「公認として発表されるのは困るけど、内内で活動してもっと活気がでてほしい」という願いをかなえているのがこの「親告罪」だ。
この著作権の非親告罪だが、実は以前非親告罪になる危機があった。
そうTPP(環太平洋パートナーシップ協定)だ。
TPPへの加入に当たり、著作権は非親告罪となる恐れがあり、同人誌をはじめとする二次創作が著作者の意図に関わらず該当すれば直ちに罪になってしまう恐れがあった。
しかし、こちらについては理解のある各著名人や政治家の活動もあり、改定を経て海賊版に対してのみ非親告罪とするという内容で決着がついた。
TPPによる日本国内の著作権法の変更について | 参議院議員山田太郎 公式サイト
この改定はファン活動そのものや、ファン活動の主な拠点となるコミックマーケット、またそれらにブースを展開しファン活動と相乗効果で活性化を図っている各種IPホルダーにとって吉報となった。
かくして我々は公式のいうことを聞くだけで安心してファン活動にいそしむことができるようになったわけだ。
[非権利者同士の暴走]
しかし、昨今のウマ娘についてはどうだろうか。
権利者でない者たち同士で権利ついて話し合い、勝手な私刑を行っている姿が多く見受けられる。
これでは実際に公的機関が動かないだけで非親告罪と何ら変わりのない状態だ。
「ガイドラインを守っていれば問題ないはずだ」という意見もあり、その意見ももっともだ。
しかし、親告罪というのは訴訟を起こす権利を持つのは著作権をもつ権利者であり、その私刑にはなんら正当な理由はない。
今回の西山氏の一件をめぐる話で一番恐怖だったのは「西山氏が誤解をしたまま判断を下している」点だ。
誰も、間違いを指摘しない、西山氏も「西山茂行応援者」「西山茂行に味方してくれた方」とそれら間違いを指摘しない人間を呼び、最近公開されたブログでは、間違いを指摘した人間に対して「ネット民のしつこさをただ思い知りました」とコメントをする始末。
ウマ娘Twitter炎上の燃えカス | 西山牧場オーナーの(笑)気分
「西山茂行応援者」「西山茂行に味方してくれた方」と呼ばれる人たちによって西山氏はコントロールされてしまった。
もはや面倒くさいと思っているのか、燃えカスに至ってははいはいそうですねといった態度をとるのみ。
ウマ娘のガイドラインからエロが禁止かどうかについては1日2日調べただけでは簡単には答えられない著作権の慣習や経緯がある。
これを西山氏に説明する機会は失われたといっても過言ではない。
今後も「西山茂行応援者」たちは西山氏に異議を申し立てる人間に「彼らは間違った思想の人間なので聞く必要はありません」と甘い言葉をかけるだろう。
人間であれば、自分を間違いだと指摘してくる人間よりそう優しい言葉をかける人間についていくものである。
このようにして著作権は無視され権利者以外での私刑は過激になっていく。
西山氏は「いつまでも削除した一言を鬼の首でも取ったように来る人がいる」というが、鬼の首を取ったように言ってくるのは間違いなく「西山茂行応援者」達であることは火を見るより明らかだ。
もはやだれにも西山氏に「サイゲームスが提示するガイドラインでは馬主である西山氏が問題ないと思うのであれば、西山氏が問題ないと思う範囲でのセイウンスカイやニシノフラワーの二次創作が自由に認められている(ただしウマ娘コンテンツの素材の流用などはもちろん禁止)」と伝えることはできないのである。
西山氏に何度も「一度はOKといったじゃないか」と再三確認する人間たちもおそらく本当に言いたいのはこの上の太文字なのだろう。
しかし西山氏には「揚げ足をとる厄介でしつこいネット民」にしか映らない。
もう我々は化け物なのだ。
事実も著作権もガイドラインも都合のいい解釈をして気に入らない人間に何の正当性もない罵声を浴びせ委縮させようとする「西山茂行応援者」
これはほとんど冗談だが、TRS2__氏は「西山茂行応援者」からの刺客だったのではと疑いたくなるレベルでひどく出来すぎたストーリーだ。(実態はただおもしろがっている人間だと個人的に思うが)
さて、個人的な怒りはさておき我々が獲得した著作権の親告罪はなぜこうもないがしろにされてしまうのか。
TRS2__2の正体などどうでもよいのだ。
事実として大事なことは「明確な悪意をもって攻撃された」という点に限る。
「公式に凸るとNGとしか言えないので凸ってはいけない。凸とそのコンテンツに関わるみんなが困ってしまう」
上記言説は多く見られ「最近の人は上の常識をしらないのか?」といったコメントが散見される。
そうではないのだ、彼らは知っててやったのだ。
全員が困るから凸ったのだ。
この明確な攻撃に対してなんとやわなことか。
「サイゲームスさんは凸って来た人を訴えるべきですよ!」という声もあったが、なにで訴えるの?彼は一体なんの罪なの?
そう、TRS2__はなんの罪も犯していないのである。ただただ、オウムのように西山氏の言ったことを繰り返しただけである(繰り返したというの一字一句まねたと語弊がありそうだが、要は名誉を棄損する内容でもなければ侮辱でもない)
彼はただ「凸られたら困る」部分に凸ったにすぎない。大勢が困る困ると超え高々に行っていたのだからそういう人間が表れてもしょうがないことである。
善意で成り立つ仕組みに悪意が入れば被害は大きくなることは明白だった。
なぜ防げなかったのか?
今後も防げないのか?
TRS2__のような悪意を持つ人間が悪いといったところで何も解決しないことはもうお分かりだろう。
これら攻撃から守るのも著作権なのだ。
「聞かれたらNOとしか言えない」とは言うが、本来YESかNOでこたえなければいけない義務などはないのである。
ガイドラインとはそもそも何の拘束力も持たず、あくまでも親告罪である著作権を行使して訴えるラインをあらかじめ提示してあげているものに過ぎず、いわば二次創作を安心して行う範囲の提示である。
仮にガイドラインに違反していなかろうが、著作権違反を犯しているのであれば著作者は訴えることができる。
その安心してできるラインをあやふやにし、権利者外で殴り合う現状を放置することはガイドラインとしての意味をなしていない。
いわばマナー講師と同じレベルだ。
本当に困るのであればサイゲームスは訴えればいい。
権利者以外はサイゲームスに通報すればいい。
「公式に通報するのは迷惑」という概念はもはや通用しないのだ。
面倒くさいからやりたくないで放置してコンテンツが崩壊して困るのはIPホルダーだというのになぜ我々がなんの正義も権利もなく殴り合う必要があるのか。
我々にはなんの権利もないのでいくら言ったところでこざかしい人間は「はいそうですか」と止めることはしないだろう。
ましてや西山氏同様「面倒くさいやつ」認定して聞き流すのが関の山だろう。
なぜなら我々には何の権利もないのだから。
これはウマ娘に限った話ではない。
昨今は忍者スレイヤー日本公式のガイドラインがもてはやされているが、社会倫理も常識も知ったうえで倫理観のない人間からの攻撃をうけていることへのアンサーにはなりえない。
弱点をさらしてどや顔しているだけでは何も守ることはできないのである。
しかし、一方で忍者スレイヤーのガイドラインは遠回しに「お答えできません」と突っぱね、必要があれば通報するというスタンスをとっており、このお答えできませんは「この人がこういうの作ってたけどダメですよね?」に対しても等しいものであるので、ある意味一つの理想形なのかも知れない。
少なくとも服を透かしただけで暴言を吐かれるようなコンテンツに比べればマシだ。
なんにしても、「常識ある人間が常識を持っていれば問題ない」というルールを超えたかだかに言うだけのチョサクケンはもうやめよう。
大好きなコンテンツを守れるのは、大好きなコンテンツを作り権利を持つ公式に他ならないのだから、その公式にもう少し頑張ってほしいと願うことは何も傲慢なことではないのだ。
PS.西山氏に関して、まったく関わりのなかったことなので多少間違えることは責められる話ではないが、なにも責めているのではなく、間違いを指摘されただけで揚げ足取りだとかしつこいとか逆切れする姿には正直あきれ返っています。
権利が自分にないことも分かっているのだから、おとなしく「間違えましたすみません、詳しいことはわからないので運営の判断に従ってください。私からは何もコメントすることはできません」で済ませればいいものを、ああもネチネチとブログにしたためるあたり、レスバトラーの才能を感じます
もはや何も聞く耳を持たないといった感じなのでこれまでもそうでしたが、これからも西山氏に関わることはないでしょう。(言及しないという意味ではないですよ?)